GitHub Copilot の全ての利用シーンから、2026年9月1日付で6つのモデルが姿を消す。対象はGemini 3.1 Pro、Claude Opus 4.5・4.6、Claude Sonnet 4.5・4.6、そしてMicrosoft自製の小型コーディングモデル「Raptor Mini」だ。
告知そのものは2026年7月31日に出ていた1か月越しの話だが、今日という日に注目すべき理由がもう一つある。Raptor Miniの後継として名指しされた「MAI-Code-1-Flash」が、この切り替えからわずか9日後の9月10日に、今度は自分自身が廃止される予定になっているのだ。
9月1日に廃止されるモデルと後継モデルの一覧
GitHubの公式changelogによれば、廃止は「Copilot Chat、インライン編集、Ask・エージェントモード、コード補完を含む全てのGitHub Copilot利用シーン」が対象になる。一部の機能だけの話ではない。
| 廃止されるモデル | 推奨される後継 |
|---|---|
| Gemini 3.1 Pro | Gemini 3.6 Flash |
| Claude Opus 4.5 | Claude Opus 4.7 / 4.8 / 5 |
| Claude Opus 4.6 | Claude Opus 4.7 / 4.8 / 5 |
| Claude Sonnet 4.5 | Claude Sonnet 5 |
| Claude Sonnet 4.6 | Claude Sonnet 5 |
| Raptor Mini | MAI-Code-1-Flash |
1つだけ例外がある。Claude Sonnet 4.6は、年間契約を結んでいる個人のCopilot利用者に限り、廃止後も使い続けられる。GitHub自身、Sonnet系の選択肢をこの層のために残す判断だと説明している。企業向けの管理者には別の宿題もある。廃止までに、代替モデルへのアクセスを「Copilot設定のモデルポリシー」で有効にしておく必要がある。何もしなければ、9月1日を境にチームの誰かが使えるはずのモデルを使えなくなる。
後継のMAI-Code-1-Flashも、9日後には自分が退場する番だった
今回の一覧の中でいちばん軽いモデルだったRaptor Miniの後継に指名されたのが、Microsoft AI製の小型コーディングモデル「MAI-Code-1-Flash」だ。ところがGitHubは2026年8月11日付の別のchangelogで、このMAI-Code-1-Flash自体を2026年9月10日付で廃止すると告知している。同じ投稿でGitHubは、後継として「MAI-Code-1.1-Flash」の提供開始も発表した。
つまりRaptor Miniから素直にGitHubの案内どおり乗り換えると、9月1日にMAI-Code-1-Flashへ移り、その9日後の9月10日には再びMAI-Code-1.1-Flashへ乗り換える羽目になる。廃止の案内を1回読んだだけでは、この二段構えには気づけない。
6モデルの廃止を予告Gemini 3.1 Pro、Claude Opus 4.5・4.6、Claude Sonnet 4.5・4.6、Raptor Miniの廃止日を9月1日とGitHub公式changelogが告知。
MAI-Code-1.1-Flashが登場、旧版の廃止も同日発表Raptor Miniの後継だったMAI-Code-1-Flash自体の廃止日(9月10日)を、新版の提供開始と同じ投稿で告知した。
6モデルが実際に廃止Raptor Miniを含む6モデルが、Copilotの全利用シーンから使えなくなる。
MAI-Code-1-Flashも廃止予定9月1日の後継として案内されたばかりのモデルが、9日後にはMAI-Code-1.1-Flashへ道を譲る。
GitHubは新版について、旧版のMAI-Code-1-Flashと比べてリスト価格が73%低いと説明している。画像入力への対応(ネイティブなvision機能)も新たに加わった。値段も機能も新版のほうが有利であり、旧版を経由する理由は実質的に無い。
Raptor Miniをいま使っているなら、9月1日にいったんMAI-Code-1-Flashへ切り替える意味はほぼ無い。最初からMAI-Code-1.1-Flashを選ぶほうが、価格でも機能でも得になる。
なぜここまで入れ替えが速いのか
Copilotは2026年7月、それまで手薄だったGeminiやClaudeの最新モデルを立て続けに追加し、単一のモデルに頼らない「モデル商店」へと姿を変えた。当サイトでも当時伝えたとおりだ。今回の廃止一覧に並ぶGemini 3.1 ProやClaude Opus 4.5・4.6、Sonnet 4.5・4.6は、まさにその時期に主力だった顔ぶれである。
店に並ぶモデルの数が増えるほど、棚卸しの頻度も上がる。各社が数週間おきに新しいモデルを出し続けている以上、Copilotのような「他社モデルを取り次ぐ場」は、供給元の新陳代謝の速さをそのまま受け取ることになる。MAI-Code-1-Flashが9日で退場するのも、悪意ある方針転換というより、Microsoft自身の後継モデル投入がたまたま同じ時期に重なった結果と読むほうが実態に近い。
OpenAI・Anthropic・Google・Microsoft・xAIなど複数社のモデルを並べて提供する立場である以上、どれか1社が新版を出せば、旧版の案内をいつまでも残しておく理由が薄れる。
7月末に決めた「廃止と後継」の組み合わせが、実施日を迎える前に供給元側の都合で古くなることがある。MAI-Code-1-Flashはその実例になった。
7月31日の告知と8月11日の告知は別々のchangelogに分かれている。両方を突き合わせないと、後継自身の寿命の短さには気づけない。
GitHub Copilotを使う人が今すぐ確認すべきこと
Raptor Miniの利用者は、二度手間を避けるためにMAI-Code-1-Flashを飛ばしてMAI-Code-1.1-Flashを直接選ぶとよい。Claude系・Gemini系の利用者は、後継モデルへ切り替えたあと、いつもの作業を数回試して出力の傾向が大きく変わっていないかを見ておきたい。モデルが変われば、同じ指示への答え方や、途中で確認を挟む・挟まないの判断基準が変わることがある。
編集部の見立て
今回いちばん興味深いのは、廃止の規模ではなく、後継として案内されたモデルの寿命の短さだと考えます。GitHubが7月31日に「これに乗り換えてください」と示した先が、9日後にはもう次の乗り換え先を必要としていました。これは告知の出し方の不備というより、モデルを供給する側の開発速度そのものが、案内する側の告知サイクルより速くなっていることの表れだと見ています。
読者にとっての意味は、単純です。GitHub Copilotのように複数社のモデルを取り次ぐツールを使っている限り、廃止の告知は「読んで終わり」にできません。1回の告知が指し示す後継が、実施日を迎える前にもう古くなっている可能性を、常に織り込んでおく必要があります。とくに設定ファイルやワークフローにモデル名を直接書き込んでいる場合、その負担は個人の感覚以上に大きくなります。
もう一点、Claude Sonnet 4.6が年間契約の個人プランにだけ残るという例外にも触れておきます。契約形態によって同じモデルの運命が分かれるのは、Copilotが「モデルを選ぶ主導権」を利用者からGitHub側の商用条件へ、少しずつ引き寄せている兆候にも見えます。便利さの裏側にあるこの手綱の位置は、意識しておいて損はありません。
まとめ
2026年9月1日、GitHub CopilotからGemini 3.1 Pro、Claude Opus 4.5・4.6、Claude Sonnet 4.5・4.6、Raptor Miniの6モデルが廃止されました。推奨される後継はGemini 3.6 Flash、Claude Opus 4.7/4.8/5、Claude Sonnet 5、MAI-Code-1-Flashです。年間契約の個人プランに限り、Claude Sonnet 4.6だけは廃止を免れます。
Raptor Miniの後継として案内されたMAI-Code-1-Flashは、2026年8月11日付の告知により9月10日に廃止が決まっています。後継のMAI-Code-1.1-Flashはリスト価格が73%低く、画像入力にも対応しました。Raptor Miniからの乗り換えは、MAI-Code-1-Flashを経由せず直接MAI-Code-1.1-Flashを選ぶのが得策です。
個人の設定・CIのワークフロー・エンタープライズのモデルポリシーの3か所に廃止対象のモデル名が残っていないか、今日のうちに確認しておく価値があります。
次にモデルの入れ替えが起きるのは、早ければMAI-Code-1-Flashが退場する9月10日です。1か月に満たない間隔での連続廃止が、Copilotではもう珍しくなくなっています。